都通りに風が吹く

 窓から差し込む朝日に、男は目を開いた。 視界に飛び込んでくる景色は、所々がすすけた木の天井。無造作に荷物が置かれた文机。カーテンのかかっていない窓。 閉業して久しく使われていなかった宿屋を修繕したらしいこの寮室は狭くて簡素であり、普通に生…